群の検査関数では,単位元と逆元の存在を確認している他,乗積表をスキャンして記載漏れがないかどうかをチェックしている.従って,この検査を通っている限り,その群は成立していると考えられるのだが… 追加登録関数を見てみよう.⇒既存の論理でxの2乗は登録されている.従って,2乗が落ちているという問題ではない.位数4の部分群{e,(12)(34),(13)(24),(14)(23)}が出てこない理由を調べてみよう.e=#0,(12)(34)=#13,(13)(24)=#30,(14)(23)=#43だ.これはノード対から生成するという今の方法では生成できないのではないか?
むしろ,1個の元xから生成される群を列挙した方が話が早いような気がする.x^n=eとなったときにはすでに群として閉じている可能性はあるが,すべての要素の逆元を取る必要はあるだろう.それだけで十分だろうか?多分,べきも取る必要があるのではないかと思う.いや,追加登録関数はすでにそれらのことをやっているのだから,x^n=eの時点で処理は完了しているはずだ.部分群検定3というのを作って試してみた.
今度は■群A5は61個の部分群を持つ合成群である■位数2X15 位数3X20 位数5X24 飽和=0という結果になった.位数2X15 というのは一致している.位数3X20は合わない.定数は10なので倍になっている.位数4の部分群は出てこない. 位数5X24も定数6なので18個も多い.位数6以上の部分群はまったく生成されていない. 位数4にはV4が含まれているはずだ.乗積表を見てみよう.※
※A5の部分群にV4が含まれているというのは間違い
1→ 1, 2, 3, 4,
2→ 2, 1, 4, 3,
3→ 3, 4, 1, 2,
4→ 4, 3, 2, 1,
なるほど,これでは現在の方式では生成できない.
1^2=2^2=3^2=4^2=1
だ.つまり,すべての元が生成元になっている.