部分群検定3では,59+2=61個の部分群が生成されるが,そのうちのかなりの個数は同型というより,おそらく同一と思われるので重複検査を導入してこれらを弾いてみよう.⇒これで生成される部分群の個数は33個まで減少した.■群A5は33個の部分群を持つ合成群である■位数2X15 位数3X10 位数5X6 飽和=0 これは,既存の部分群検定の出力とまったく同じだ.つまり,xのべきを追加登録するという方式はもっと単純な方式とまったく等価ということになる.別の言い方をすれば,部分群検定≡部分群検定3と言ってよい.
位数2x15,位数3x10,位数5x6まではGAPの出力と一致している.出てこないのは位数4x5,位数6x10,位数10x6,位数12x5の4種だ.部分群検定2のノード対を含めるという方式では,現状■群A5は135個の部分群を持つ合成群である■位数2X16 位数3X21 位数5X25 位数6X4 位数10X3 位数12X64 飽和=58.このカウントにはシードが1個だけの場合が含まれている.A5の位数4の部分群{e,(12)(34),(13)(24),(14)(23)}を見てみよう.
#0 → {1,2,3,4,5,} → ()
#13 → {2,1,4,3,5,} → (1 2)(3 4)
#30 → {3,4,1,2,5,} → (1 3)(2 4)
#43 → {4,3,2,1,5,} → (1 4)(2 3)
なので,この群を生成してみよう.いや,置換の集合から群を直接生成するような関数はまだ作っていない.現行では置換というクラスはあるが,全,偶,奇の3つのパターンしかサポートしていない.元の集合を与えて親グループから直接生成するというのが手っ取り早いのではないか?⇒部分群の生成という関数を作ってみた.以下が出力された.
群A5-4の台集合 ={e,13,30,43,}
e→ e, 13, 30, 43,
13→ 13, e, 43, 30,
30→ 30, 43, e, 13,
43→ 43, 30, 13, e,
これは見たところV4と同型であるように見える.つまり,13, 30, 43という3つのシードが揃わないとC4は生成できない.A5には位数2の単純群が15個ある.C4はこれらを3個合体させたものだが,位相4の部分群は5個しかない.いや,15÷3=5で数字は完全にあっている.あとは,どういう組み合わせが可能かを調べればよいだけだ.位数6,10,12も調べてみよう.位相10の場合:
<[(1,3),(4,5)], [(1,4),(2,3)]>
[(),
(1,5,4,3,2),
(1,4,2,5,3),
(1,3,5,2,4),
(1,2,3,4,5),
(2,5)(3,4),
(1,5)(2,4),
(1,4)(2,3),
(1,3)(4,5),
(1,2)(3,5)]
位数10:6
これは,{e. 11, 14, 16, 27, 32, 43, 45, 48, 59}に等しい..
群A5-10の台集合 ={e,11,14,16,27,32,43,45,48,59,}
e→ e, 11, 14, 16, 27, 32, 43, 45, 48, 59,
11→ 11, e, 16, 14, 32, 27, 45, 43, 59, 48,
14→ 14, 48, e, 27, 16, 43, 32, 59, 11, 45,
16→ 16, 59, 11, 32, 14, 45, 27, 48, e, 43,
27→ 27, 45, 48, 43, e, 59, 16, 11, 14, 32,
32→ 32, 43, 59, 45, 11, 48, 14, e, 16, 27,
43→ 43, 32, 45, 59, 48, 11, e, 14, 27, 16,
45→ 45, 27, 43, 48, 59, e, 11, 16, 32, 14,
48→ 48, 14, 27, e, 43, 16, 59, 32, 45, 11,
59→ 59, 16, 32, 11, 45, 14, 48, 27, 43, e,
この中で,11, 14, 27, 43は位数2の元と思われる.#27=(13)(45),#43=(14, 23)で生成集合に入っている.#11=(25)(34),#14=(12)(35)は生成集合には含まれていない.