AMS 2023カレンダー問題のまとめ

  1. #010 ※35 三角関数の入った2次の分数式の積分 arctanの微分が出てくる,黒木氏がWolframなどを活用して完璧な解を提出
  2. #016 ※41 複素数のべき 複素数の積は偏角の和,LibreOfficeを使った数式入力,オイラーの公式,オイラーの等式,黒木氏による複素反転(z%=-z*)の発見 複素数z=a+bi,zの複素共役a-bi=z*とする.複素平面の原点を通り実軸となす角度がθであるような直線φに対し,zの対称点となる点をzΦとする.このとき,α=cosθ+isinθとして,zΦ=(z*)α^2である(複素回転).θ=0,α^2=1のとき,zΦはzの複素共役z*である.z*の符号を反転したものをz%と表記し,z%=-z*をzの複素対称と呼ぶ.θ=π/2のとき,zΦは虚軸に対称な点となり,このときα^2=-1であることから,zΦ=-z*=z%(複素対称)である.(z*)^n=(z^n)*であることは知られているが,(z%)^n=(z^n)%.
  3. #035 ※30 フィボナッチ数はピタゴラストリプル F_(n)^2 + F_(n+1)^2 = F_(2n+1) 問題文の解釈で紛糾した タイル貼りとフィボナッチ数列
  4. #046 ※48 15^113 mod 113 フェルマーの小定理,二項定理,合同式の四則演算 maximaの使用
  5. #047 ※69 3次複素数方程式の根 極形式による解,因数分解による解,複素数根の3D視覚化,円分体,根と解の違い 「複素方程式の根(解)とは,その複素多項式の絶対値をゼロにするような点である」
  6. #061 ※43 ベクトルの張る部分空間の次元 行列の基本変換,ベクトルの差分を手計算,ベクトルの合成,一次結合
  7. #081 ※62 コンウェイの円の弦長を求める コンウェイの円の定理 高崎晶平,Fukuzo Kuroki,
  8. #093 ※120 3^2023^2023 mod 7 合同式の指数計算,べき乗の剰余数列の周期性予想,久留島・オイラーの公式,ここからべき乗剰余マトリックスに発展 予測:正整数nのべき乗の正整数kによる剰余が生成する数列は周期性を持つ.周期のパターンには①有限個(<k)の非ゼロ項のあと,無限に0が続くパターン,②1が出現する周期数列,③1が出現しない周期数列がある.
     
    補題Ⅰ:べき乗の剰余数列で {0} 項が現れるのはどのような場合か?⇒n^φ mod k ≡ 0 となるためには,n が k の素因数をすべて含んでいなくてはならない
     
    補題Ⅱ:べき乗の剰余数列の初項 a_1 ≡ a とするとき,数列が { 0, 0, … , 0 } に縮退する場合を除いて,初項 a を含まない周期数列は存在するか?⇒無数に存在するが,(n, k) を n と k の GCD として,初項 a mod (n, k) ≡ 0 の場合に限られている? ⇒ 補題Ⅳ ⇒反例あり
     
    補題Ⅲ:べき乗の剰余数列において,n と k が互いに素⇔剰余数列に{1}が現れる ⇒ 成立しているように思われる,つまり,gcd(n, k) ≠ 1 の場合には,n^φ mod k ≡/≡ 1 ⇒ 宿題2:オイラーの拡張定理
     
    落伍項 ⇒ kの素因数がべきになっている場合には(nとは関わりなく)落伍項が生じる
  9. #109 ※37 半円に内接する円の半径 和算数能極形術
  10. #118 ※36 (x^2 + y^2) / (x – y)が 1995 を整除するような (x, y) の対の個数 全探索アルゴリズムを書いて解いた
  11. #121 ※36 区間が三角関数で指定されるような無理式の定積分を微分する 不定積分の微分を求める 出題にミスあり
  12. #163 ※33 長方形を折って3つの直角三角形を作る,3つの直角三角形の面積は等差数列をなす 8次方程式になる 
  13. #181 ※48 一般項が三角関数で表示されるような数列の極値 周期関数の収束 
  14. #186 ※35 √(6√(6√(6)…)) x:=√(6x),積の形に変形する べき等問題に発展
  15. #197 ※29 8^2023 mod 55 べき剰余周期はべき基数の値によらず
  16. #203 ※33 数列要素の推定問題 等差数列,回文,計算マジック
  17. #215 ※215 四元数の部分群の自己同型クラスの個数 三次元の回転,自作ツールで部分群分解,SageMath
  18. #234 ※44 列車A, B, CのうちAの先着確率 ABCルーレット法
  19. #269 ※31 3元1次連立方程式 クラメルの公式,行列の基本変形⇄行列x置換行列,ガウスの消去法(掃き出し法),逆行列を左から掛け
  20. #272 ※73 無向グラフの半径 ⇒ フロイド・ライプネッツアルゴリズム→フロイド・ワーシャル法
  21. #283 ※164 交代群A5の極大部分群の位数 GAP,ラグランジュの定理,部分群検定から発展してアリアドネの糸巻きに到達,Domino アルゴリズム,S4の極大な部分群(位数12)は「二乗関係の接続木から終端ノード(葉)を取り除いたもの
  22. #284 ※20 三角形の面積 代理投稿,メネラウスの定理
  23. #331 ※22  三角形の周長を求める 2接線は等長,ナムの課題,ナムの補題(垂線による正三角形の辺の等分割,ナムの課題の拡張

 

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